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2005年03月04日 (金)
『闇の左手』読了 (本:2005/03/03)
<読了>
アーシュラ・K・ル・グィン/小尾芙佐訳『闇の左手』(ハヤカワ文庫SF)
<購入>
『週刊少年サンデー』No.14(小学館)
アーシュラ・K・ル・グィンと言えば『ゲド戦記』が有名ですが、僕は読んだことが無いので、彼女の作品はこの『闇の左手』が初めてです。ジェンダー論のネタに幾度となくされてきたであろう、「ゲセン人」が発情期以外では生理的な性の区別を持たない(→社会的な性の区別も無い)という設定はやはり非常に斬新で、発表されてから30年以上経った今読んでも新しさを感じます。性の要素を排除してしまうと、その設定自体を描いている段階では良いかも知れませんが、なんだかんだ言って物語を動かしにくくなってくるでしょうから描くのは難しいと思うのですが、この物語では二人の人間の友情(愛情)が感動的に描かれていて感心しました。とは言え、性は無いはずのゲセン人「エストラーベン」も、読んでいる時の僕の頭の中ではやはり男性のイメージでしたけどね…。三人称が「彼」だし。なかなか難しいものです。
投稿者 enyu : 2005年03月04日 02:00
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