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2005年11月01日 (火)

CODE46 (映画:2005/11/01)

<11月1日に観た映画>
『CODE46』WOWOW:11月1日)

前から気になっていた映画で、ちょうどいい時間に放送があったので観ました。WOWOWの映画解説だとこの映画は「1組の男女の気になる恋の行方を切ないタッチで綴る」ラブストーリーだということになっていて、確かにそういう風にも単純に観られますが、この映画にはそれよりももう少し広めのテーマがあるように思いました。つまり、個人のアイデンティティは何に拠って立つものなのか、ということです。劇中では、タイトルにもなっている「CODE46」という遺伝子に関する厳しい規則があって、それを破った人間の記憶が簡単に消されたりするわけですが、人を強く規定するものである「記憶」や「遺伝子」が政府(もしくは大企業?)によって完全に管理されている社会では、人間は自分のアイデンティティの根拠を何に求められるのか。ティム・ロビンスとサマンサ・モートンが演じる2人は、その根拠をお互いの関係性に求めた、と言えます(そういう意味ではこれはやはり純粋なラブストーリーです)。ティム・ロビンスは人に会うたびに"Tell me something about yourself."と言ってその人のことを聞こうとしますが、それに対してほとんどの人が自分と誰かとの関係を語っているのも印象的です。人と関わることで人は自分を規定していく、ということを改めて思い出させてくれる映画でした。UKな音色の音楽も雰囲気が出ていて素晴らしいです。

投稿者 enyu : 2005年11月01日 23:47

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